新型ALEではJISB8341-2008(ISO1217Edition3相当)に基づき、パッケージ式圧縮機の比エネルギーで性能評価を実施しています。これにより本体性能だけでなく、パッケージ内の損失、補機も含めたよりお客様の使用状況に近い状態での評価に基づき、本体・パッケージの開発を行い、性能向上を実現しています。
※新型・従来ALE132kW、油冷単段機125kW比較(当社機比較)
1956年、国産初のオイルフリースクリュコンプレッサ開発以来、スクリュロータ革新の歴史で培った高度な解析技術、分析技術に基づき設計された新しいロータプロファイル。効率を徹底的に追求した新型本体により、クラス最高効率の比エネルギー性能を実現しました。
圧力損失や補機動力の低減、IPMモータ・IE3モータ・ターボファンといった高効率機器の搭載により、エネルギーロスを削減。また、クーラ最適設計による吐出温度の低減により、後流機器の選定を小型化でき、省エネ性がさらに向上しています。
コベルコ独自の大気開放穴2ヶ所構造が、長時間アンロード運転が続いても潤滑油が圧縮室内に浸入するのを防ぎます。
大気開放穴を135度の位相差を設けて配置。これにより軸封構造を最短にすることが可能となり、ロータ間の隙間の最適化による性能向上に貢献しています。
ドレンアタックの影響を受け、高い耐腐食性を要求される2段圧縮機本体の材質にはステンレスを採用。耐熱性、滑り特性、はく離性能にすぐれたテフロンコーティングとの組み合わせにより、腐食による性能低下を防ぎます。
〈エメロードALEシリーズ〉は、コベルコのオイルフリー技術が認められ、圧縮空気の品質等級において最高レベルの清浄度を示すクラスゼロ(ISO8573-1[−:−:0])の認証を取得しています。
長寿命軸受の採用により、1段本体9年、2段本体6年のオーバーホールサイクルを実現しました。
徹底した騒音対策により、オイルフリーコンプレッサ特有の騒音を静音化。周囲9点平均に基づく厳正な騒音値評価で、従来機と比べ大幅に騒音値を低減。静かで快適な作業環境を実現します。
※出典:「騒音の目安(都市・近郊用)」/全国環境研協議会 騒音小委員会
パッケージ吸気開口部を1箇所に集中させることで騒音源を減少。
さらに吸気開口部にスリットを設け、効果的に減音します。
耳障りな周波数帯を除去する吸音材と、より密閉性を高めたシール構造で、音漏れを抑制します。
新開発の吐出サイレンサおよび吸込サイレンサにより、騒音源に対して効果的に防音します。
周囲9点の測定ポイント(開口部含む)が対象となるため、従来の4点の測定ポイントと比べ、より厳しい評価基準となる。
大型で開閉可能な扉を前後面に採用。日常点検、メンテナンス時の各部へのアクセスを容易にしました。配管点数を従来機より削減したことで、パッケージ内部での作業性を向上しました。
小型・高性能タイプのフィルタ方式でパッケージに内蔵。油分分離効率99%以上でパッケージ内部をクリーンに保ちます。油煙がエレメントに吸収されず自己分離される構造のため、長期間にわたり圧力抵抗がつきません。
先進機能の新型コントローラにより、コンプレッサの運転状況の確認や各種設定が簡単にできます。
モニタにUSBメモリを接続することで、各種運転データのロギングが可能です(CSV出力)。
相互結線により最大6台までの自動台数制御運転が可能に。台数制御盤がなくても最適な省エネ運転を実現します。
IPM高効率モータを標準採用し、部分負荷効率を考慮した本体設計により、インバータ機の省エネ効果がさらにアップ。使用空気量に応じた回転数制御により、必要な空気量を最適な動力で供給します。
インバータ機による一定圧制御では昇圧エネルギーを抑制し、圧力変動幅を±0.01MPa以下で制御します。ロード・アンロード制御の定速機には省エネロジックを搭載。設定した容量調整周期(最短23秒)をクリアすると自動アンロード運転となり不要な昇圧をカット。圧力調整幅を最小限に抑えます。
お客様が使用される空気量と、その空気を作り出す際に入力される総合エネルギーを評価基準とした、よりコンプレッサの使用実態に即した評価方法です。
従来は、空気量とモータの入力電力は個別に試験評価をしていました。新しい評価基準では、実際に使用される空気量は従来と同じく個別の評価を行いますが、加えて1m3/minの圧縮空気を作る際に入力される動力(=比エネルギー)を評価基準とします。この比エネルギーには、メインモータの入力電力だけでなく、ポンプ・ファン等の補機の入力電力を含み、実際に入力されるパッケージ動力を評価しています。
コベルコでは、圧縮機本体の性能向上に加え、ユニット内のロスの削減、より効率の良い補機の選定により、クラス最高の比エネルギー性能を実現しています。
エアコンプレッサのパイオニアであるコベルコだからこそ、豊富な経験と実績により蓄積した技術を集結。エアシステムのクリーン化、効率化、自動化など、お客様のご要望に応える最適エアシステムをご提案します。
新型ALE同士であれば、相互結線で台数制御盤不要の台数制御運転(最大6台まで)が可能です。
容量調整機をインバータ機として一定圧制御をすることにより、並列して運転する定速機の吐出圧力も一定圧力となり、システムとして低圧効果が生まれ、大きな省エネ効果を実現します。
ライン圧力を直接制御することで、必要以上の余裕吐出圧力を抑えることができ、運転圧力を最適化。
圧力損失を常に監視可能になり、補機のムダな動力ロスを防ぐことが可能になります。
※省エネメリット計算条件 160kW×4台 負荷率62.5% 運転時間8000hr 4台単独運転との比較
空気圧力損失をシェル&チューブ式と比べて1/5に、さらにパッケージ吐出空気温度を従来機より低減。ドライヤ等の後流機器の選定条件が緩和され、エネルギーロスを削減します。チューブ材質はステンレスを標準採用。高い耐腐食性能を発揮します。
水冷式では本体ケーシングに冷却水を通水し、冷却効率を向上させています。
クーラの斜め配置とワンパス化により、ドレンの確実な排出と熱の影響を軽減し、クーラの耐力を向上させています。
クーラ室、駆動ブロック室、吸込室の3BOX構造により、確実な冷却と静音性を確保しています。
インバータ機には、回転数制御によるあらゆる負荷変動に対応し、低負荷時も発熱ロスの少ない永久磁石(IPM)モータを搭載。
定速機(400V級)はトップランナー規制に準拠したIE3効率のモータを搭載。定速機のロード・アンロード制御、台数制御時のベースロード機として最適なモータです。
ギアボックスに内蔵された軸端ポンプ。効率の良いメインモータ駆動により消費電力を低減。ギアボックス内蔵により配管接続箇所も少なく、油漏れのリスクを低減しています。
省エネロジック制御を可能にする、すぐれた応答性と耐久性を持つ空圧式の吸気調整弁。放風サイレンサの内蔵によりメンテナンス部品を削減しました。
拡張型サイレンサと多孔板サイレンサの組み合わせにより、幅広い周波数帯域に減音効果を発揮。インバータ機の回転数制御により変化する騒音にも対応します。
※200kW超は拡張型サイレンサ
空冷機の冷却ファンには、風量の大きなターボファンを採用しています。